学校検診

学校検診は、小中学校や高校で行われる健康診断で、児童・生徒の健康状態を把握し、病気の早期発見や予防、健康管理を目的としています。主な検査項目には、身長・体重測定、視力・聴力検査、内科検診、歯科検診、尿検査、心電図検査などが含まれます。これにより、成長や発育に異常がないかを確認し、必要に応じて医療機関での治療や指導が行われます。学校検診は、子どもたちの健全な成長を支える重要な取り組みです。

腎臓検診
昭和48年5月の学校保健法施行令、施行規則の改正によって、学校での健康診断の一環として実施するよう義務づけられ、昭和49年から全国の小・中学校で学校検尿が行われるようになりました。
姫路市でも昭和49年より小・中学校で学校検尿が開始され、昭和54年より小・中学校・高等学校の全学年及び養護学校、昭和57年より市立幼稚園も加え、現在に至っております。
学校検尿は何のために行われるのか?
小児の腎臓病は自覚症状もなく知らない間に悪化し、慢性に経過する病気です。生活指導法や治療の進歩によって、早くに見つけて適切な生活管理と治療をすることで、その悪化を防ぐことができるうえ、一部は全治させることもできます。また、尿糖を検査することによって糖尿病の早期発見も出来ます。
姫路市での学校検尿のながれ
【腎臓病】

【糖尿病】

1次・2次検尿の注意点
学校から配布された尿検査のお知らせを良く読みましょう。
正しい検査結果を得るには、決められた方法で採尿することが最も大切です。
- <尿の採取の仕方>
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- 検査前夜就寝前に十分に排尿し、排尿後はすぐに就寝してください。
- 当日、朝起きてすぐの尿をコップにとります。最初、少し尿を出してから止め、次に排尿した尿(中間尿)をとるようにしてください。
- 指定の容器に8分目ほど入れて、ふたをきちんと閉め、学校へ持参します。
- 学校に尿を持って行くのを忘れないようにといって、前日に採尿してはいけません。それでは正しい結果を得られません。
また、早朝尿を忘れた場合、やむを得ず学校で採取することがありますが、これも良いことではありません。正しい結果が出ずに、再検査が必要になってしまうことがあります。
生理日に採尿して検査をすると、蛋白尿や血尿が陽性となることがあります。
※女子で、生理中の人は提出しないでください。生理終了後、小・中学生では12日~2週間、高校生では1~3週間延期するのが妥当です。(再検査日があります。)
検診で、どのような病気の発見につながるのか
学校検尿で発見される病気には以下のようなものがあります。
・慢性糸球体腎炎 ・急性糸球体腎炎 ・ネフローゼ症候群 ・尿路感染症 ・腎尿路奇形
・糖尿病 ・腎性糖尿 ・尿細管機能異常症 ・腎尿路腫瘍 ・その他
姫路市医師会学校保健(腎臓検診)部会
心臓検診
姫路市においては、小学1年生、4年生と中学1年生及び市立高校1年生を対象に心電図による学校心臓1次検診が行われ、その中でさらに学校心臓2次検診が必要と判断された方及び要経過観察者には、2次検診登録医療機関を個別に受診していただき、心臓管理指導区分 が決定されるシステムになっています。(但し、2次検診医療機関でさらに高度の精密検査が必要と判断された場合は、循環器専門病院である3次検診病院を受診していただきます。)
検診の流れ

学校心臓検診マニュアル
姫路市医師会学校保健(心臓検診)部会では、主として心臓2次検診登録医療機関での利用を念頭に、心臓2次検診のための電子マニュアルを公開しています。姫路市医師会独自の基準(注1)で作成していますが、姫路市医師会員以外の医師も興味があればお試しください。ただし、ご使用は使用許諾条件・免責事項を承諾いただいた場合に限らせていただきます。
(注1)学校心臓検診2次検診対象者抽出ガイドラインに沿った判定基準に姫路市医師会学校保健(心臓検診)部会の独自基準を追加したもの
学校心臓2次検診マニュアルのページ(小中学生用)
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姫路市医師会学校保健(心臓検診)部会
脊柱側弯症検診
脊柱側弯症とは
脊柱を正面から見た場合に、左右に曲がっている状態を脊柱側弯症といいます。弯曲の大きさは、上下で最も傾いている背骨同士のなす角度 (コブ角)で判断しますが、この角度が10°以上であるものが側弯症です。側弯症は手術が必要と判断されるような角度(40~50°以上)になっても、痛みなどの症状が出ることはまれです。しかし、進行すると、健康に直接影響を及ぼすような障害を引き起こすことがあります。
※日本側彎症学会ホームページより
姫路市 脊柱側弯症検診とは
姫路市では、中学1年生対象に整形外科医の視触診による脊柱側弯症1次検診が行われています。その中で、脊柱側弯症疑いがあると判断されたものには2次検診(医療機関での検査)の受診をお願いしています。2次検診の結果は各中学校から姫路市医師会に返送され、姫路市医師会では年度末に脊柱側弯症判定部会を開催し、さらに整形外科医による2次検査結果について側弯症であるかどうかの判定をしています。その結果、脊柱側弯症と判定された方には、姿勢や脊柱の管理が出来るよう「脊柱管理手帳」を配布しています。
実施方法
脊柱の捻れやわん曲などの脊柱の疾病および異常の有無を確認します。整形外科医が正確な判断を行うため、体操服等を脱いで視診し、必要に応じて背中や腰を触診する場合がありますので、ご了承ください。脊柱側弯症検診を欠席した場合、『未検査』となりますので、お子様の脊柱側弯について気になられる場合は個別に受診をお願いします。
脊柱側弯症検診の流れ
